自分にしかできないことって何だろう?とある日、ふと思った。
こどもの頃、母からもらった短い毛糸の撚りを戻して綿のようにして色とりどりのそれらを小さな空き箱に並べて楽しんだこと。たたんだ和紙の角を色水に浸けてどんな模様になるのか、ワクワクドキドキしながらその和紙を広げた瞬間のこと。小学校の夏休みの宿題で作ったあかずきんちゃんの木の操り人形。そんなすっかり忘れていた記憶が、子育てを終えた頃によみがえってきた。
何かを作りたい、自分にしかできないもの......
大好きなブルーグラスを聴きながら、その音も縫い込む思いで作った楽器を弾く女の子のアップリケ。平面から立体の物が作りたくなり、粘土でかしらを作り和紙で張子の人形を作る。その人形たちを動かしてみたくなり糸操り人形に。そして生演奏付きの人形劇団「うれしたのし」を友人たちと結成。数年グループで活動の後、解散。娘と友人にギターやバンジョーを弾いてもらい、現在ひとり人形劇「うれしたのし人形劇団」で活動している。
絵本の制作は、過去の自分と出会いたい気持ちで描き続けていきたいと思っている。
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【作品】
『おじいさんとたね』
『お饅頭屋のちょんこチャン』