作家紹介

  • ハイハイミミ

    ハイハイミミ

    子供の頃はなにが正しいのかわからないから何でも真似してみる。
    お姉ちゃんがピアノを始めたので私も始めた。お姉ちゃんがやめると私もやめて、友だちがいる教室に移った。中学生になると部活や勉強があるからという理由でみなやめる。そういうものなんだと私もやめた。

    もったいないことしたなぁ。やめずにずっとピアノを続けていれば、私もショパンを弾けるようになったかもしれません。

    高校生になってからは絵の道に進むことに決めた。時々思い出したようにピアノを弾き、ギターやキーボード、合唱もトライしたが、続かなかった。絵を描くことは時間がかかる。楽器の練習と両立できなかったのだ。

    大人になってしばらくして、70歳になった母が突然ピアノを習い出した。子供の頃からの夢だったんだって。そんなら最初から娘ふたりではなく自分が習えば…と思ったけれど、べつに歳をとってから始めても良いんだと気づいた。

    母の本棚にあったショパンの本。古い絵が資料としてたくさん載っている。2020年5月のある日、絵描きの私はとりつかれたように、ショパンの友だちの肖像画を描き始め、それからずーーっと「ショパン家の子どもたち」シリーズを描いています。

    【作品】
    『フリッチョのおとあそび』
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